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ファーマーカワハラのエッセイ「晴耕雨読」10月4日2021.10.04

体脂肪率の話です。男性の標準値は15~20%、女性の標準値は20~25%とされています。一方、チンパンジー8%、オランウータン16%、豚でさえ16%という数字から見ると、人間の体脂肪率は非常に高いと言えます。差しの入った黒毛和牛が30%で、人間のポッチャリ女性に相当します。参考のため、人間より体脂肪率が高い動物を挙げると、アザラシ45%、シロクマ50%などがあります。人間の脳の大きさは、チンパンジーの3倍以上あり、そこで大量のエネルギーを消費します。そのエネルギーを賄うため、脂肪をため込んでおく必要があるからです。

体脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪の2種類があります。皮下脂肪は比較的健康には害を及ぼしませんが、“長期貯蔵型”脂肪と言われ、少々運動してもなかなか取れない脂肪です。アザラシの体脂肪率は45%ですが、そのほとんどは皮下脂肪と言われています。一方、内臓脂肪は健康には害がありますが、エネルギーに変換しやすい“短期貯蔵型”脂肪とされていますので、運動すれば比較的早く取れます。体脂肪全体に占める内臓脂肪の割合が大きいのが人間の特徴で、これは内臓脂肪が脳で消費するエネルギーを賄うために貯蔵されたものと考えられています。

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