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ファーマーカワハラのエッセイ「晴耕雨読」11月19日2021.11.19

読書の秋です。今回は本棚から「博士の愛した数式」を引っ張り出して読み直しました。作者は、岡山市出身の小川洋子さんです。このたび、秋の紫綬褒章を受章されました。80分しか記憶が持たない数学者と、家政婦と彼女の10歳の子供(博士からルートと呼ばれた)の物語です。博士が最も愛した数式は、オイラーの定式 e・i・π+1=0です。この式には、e:ネイピア数(2.7182…)、i:虚数、π:円周率(3.1415…)という3つの要素から構成され、それが e・i・π+1=0という形で繋がったものです。博士と家政婦とルートの3人が一体となった物語を象徴する数式でもあるように思います(あくまで私の私見です)。悲しくも切ない物語ですが、読み終えた後、清々しく温かい気持ちになりました。

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